社会との繋がり

私たちについて

眼内悪性リンパ腫の研究会について

この度、眼内悪性リンパ腫の研究会を立ち上げる運びとなりました。
眼内悪性リンパ腫(眼内リンパ腫とも呼ばれる)は、眼内に発生した悪性リンパ腫です。悪性リンパ腫は、我々の体を守る働きをする血液細胞の一つであるリンパ球が、腫瘍化して異常に増殖した状態を指します。それが眼内で起きると、硝子体(図1、眼内を満たすゼリー状の組織)が強く混濁したり、網膜(眼底にある光を感じる膜)に白い病変が出現したりします。眼内に炎症を起こす良性疾患であるぶどう膜炎と見た目では良く似ているため、しばしばぶどう膜炎と鑑別することが困難です。また、この病気は悪性細胞が脳へと転移(播種といいます)しやすく、命にかかわることも多いため、眼科疾患の中でも最も生命予後の悪い病気とされています。この病気は、全悪性リンパ腫の約1%程度で、かなり稀な病気ですが、近年患者数が増加しており、今後益々注意が必要な病気です。  本会は、眼内悪性リンパ腫の病態の解明や啓発、およびより良い診断法や治療法の開発を目指して活動してまいります。

2019年1月 眼内悪性リンパ腫研究会
代表世話人 蕪城俊克 (東京大学医学部附属病院眼科 准教授)

眼内悪性リンパ腫患者会について

この度、眼内悪性リンパ腫患者会の立ち上げに当たり、代表を務めさせていただくこととなりました小出真紀と申します。 この会は、眼内悪性リンパ腫の患者本人のみならずその家族の人達が交流会や勉強会などを通して医学的知識を深め、それぞれが抱える色々な悩みを分かち合い、安心して日常生活を送っていけるための活動を行っていくことを目的としています。 2018年11月22日に第1回患者会が開かれ、患者やその家族が集まり、診断がつくまでの経緯、治療経過、そして今後の患者会の活動内容や会のあり方など有意義な意見交換をすることができました。 眼内悪性リンパ腫は稀な病気であり、一般レベルではまだまだ病気に対する情報が乏しい状況です。私自身、家族がこの病気を宣告されたときは、まず病気に対する情報がなく希望を失ったような気持ちになり随分と落ち込みました。しかし、入院して同じ病気の方やその家族の方と話をしているうちに、共感し合える仲間の存在は、病気に立ち向かうという勇気や希望につながると確信いたしました。 この患者会はまだ発足したばかりですが、私が実際に体験したように患者本人 とその家族にとっての希望と勇気に繋がっていくような活動を行っていきたいと 考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

患者会代表 小出真紀

研究会構成メンバー(順不同、敬称略)

東京大学医学部附属病院
蕪城俊克 (眼科)
田中理恵 (眼科)
田岡和城 (血液腫瘍内科)

北海道大学
加瀬 諭 (眼科)
橋本大吾 (血液内科)

東北大学
新田文彦 (眼科)
福原規子 (血液免疫科)

福島県立医科大学
古田 実 (眼科)
池添隆之 (血液内科)

獨協医科大学
鈴木重成 (眼科)
瀬尾幸子 (血液・腫瘍内科)

国立がん研究センター中央病院
鈴木茂伸 (眼腫瘍科)

東京医科歯科大学
高瀬 博 (眼科)

聖マリアンナ医科大学
新井文子 (血液内科)

東京医科大学
後藤 浩 (眼科)

金沢大学
高比良雅之 (眼科)
岩城憲子 (血液内科)

大阪大学
丸山和一 (眼科)

岡山大学
松尾俊彦 (岡山大学病院眼科、岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科)
遠西大輔 (血液・腫瘍内科)

島根大学
兒玉達夫 (先端がん治療センター 眼腫瘍ユニット)
三宅隆明 (腫瘍・血液内科)

九州大学
園田康平 (眼科)
加藤光次 (血液・腫瘍・心血管内科)